虫歯の多い県と少ない県の違いってなに?

虫歯の多い都道府県と少ない都道府県の違いについて考えよう

虫歯の多い地域とその原因

日本は国民皆保険を限りなく高水準に実施することに成功した非常に稀な先進国であると同時に、自己管理よりも学歴や実務能力に圧倒的に比重を置いた採用環境にある国です。
世界的に見ればデンタルケアにおいては後進国と言っても過言ではなく、一昔前まで予防歯科が軽視されてきました。

しかし、歯科医療に携わる医療従事者が根気強く予防歯科の重要性を訴え続けると共に、近年になって歯と口腔の健康が寿命に大きく影響を及ぼす、健康寿命における重要なファクターであることが判明しました。
加えて社会全体の国際化が進んだこともあってか、日本国内の虫歯は大幅な減少傾向を示しており、全国平均であれば1970年代に約5本だった個人の虫歯本数も、2020年代には約1本、つまり五分の一にまで減じています。

全国平均での虫歯本数こそ大幅に減じたものの、予防歯科の周知が浸透しきっていない地域は少なからずあるため、地域差があります。
予防歯科を新規に学ぶ機会が少ない大人程、虫歯を発症しやすく、予防歯科教育を受ける機会があった子どもの虫歯が大幅減少した一方、予防歯科教育を受ける機会のなかった大人の虫歯は未だに多いままなのです。

現在の日本において平均的な虫歯の本数が大幅に減少したのは予防歯科教育が若年層に普及した結果です。
今なお一定以上の平均虫歯本数が保たれている原因は予防歯科教育を受けないまま大人になった高齢層が、保険適用で治療できるからと予防歯科を軽視し続けているからに他なりません。

日本国内における虫歯の現状

日本国内で虫歯患者が多い地域には含まれないにもかかわらず、北海道・東北・北九州・沖縄は虫歯の多い地域です。その原因は、予防歯科の重要性の周知が他の地域に比べて遅れていることから、予防歯科を軽視しやすい土壌があるために、歯科医院に通院していない、潜在的な虫歯患者数が多いためではないでしょうか。

虫歯の少ない地域とその要因

日本において明確に虫歯の少ない地域は新潟と愛知です。新潟と愛知の両地域に他の地域にない秘訣があるわけではなく、新潟や愛知では予防歯科に県を挙げて取り組むなど、予防歯科に積極的であり、県全体で地道に予防歯科の重要性の周知を継続的に行ったことこそ、新潟と愛知で虫歯が少ない要因に他なりません。

統計から考える虫歯の多寡

虫歯患者数の統計を見れば、虫歯の少ない地域でありながら新潟と愛知の虫歯患者数はトップクラスです。虫歯患者数が少ない地域は虫歯が少ないというより、潜在的な虫歯患者数が多い地域であることが多く、歯科医院と歯科医師の分布統計からもこの傾向が窺えるものの、例外もあります。